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賃金減額は、従業員が黙って受け容れれば有効ですか?

質問

賃金減額は、従業員が黙って受け容れれば有効ですか?

賃金減額は、従業員が黙って受け容れれば有効ですか?

お答えします

有効ではありません、原則として本人の同意が必要です。

賃金減額に対して、黙示の承諾があったと認められるためには、会社が明示的な承諾を求めなかったことについての合理的な理由が必要となります。

【解説】
業績悪化や能力不足、成績不良等で会社が一方的に賃金を減額することができるのでしょうか?
賃金は労働契約において最も重要な事項となります。賃金額は、契約の内容であるため、変更するためには原則として本人の同意が必要となります。つまり、従業員に賃金の変更(減額)について理由等を説明し、具体的な変更内容についても説明し、本人が同意した場合には、賃金の減額が認められます。

しかし、会社の業績悪化や能力不足、勤務成績不良等を理由に、会社が給与通知等を渡すだけで一方的に賃金を減額した場合は、本人の同意を得ているとは言えず、認められなくなります。

一方的に減額をして従業員が何も言わず賃金を受け取っているから受け容れたことになるのでは、ということを聞きますが、こうした場合でも本人が同意(黙示の同意)をしたことにはならず、従業員は賃金の請求権を持ち続けることになります。

黙示の同意が認められるためには、会社が明示の同意を求めることができない合理的な理由があった場合に限られますが、実際にはそのような合理的な理由は難しいでしょう。

【アドバイス】
個別に賃金の減額を行う場合は、従業員に対して納得のいく説明と賃金減額の具体的な内容を説明した上で合意を取り、しっかりと書面で同意を得ておくことが必要です。

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